テクニカル指標の活用と応用
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テクニカル指標の活用と応用
◎DMI(方向性指数)

◇DMIの考え方
 ディレクショナル・ムーブメント・インデックスは、米国人、J・W・ワイルダー氏の考案したテクニカル指標で、一言で表せばマーケットにどの程度の方向づけが可能なのかを推し量るテクニックといえます。これをADX(下記参照)とあわせて売買に役立てます。
 その計算方法(下記参照)からみたイメージでも分かることですが、+DIと−DIはそれぞれ上昇の可能性と下落の可能性を示すものです。単純な言い方をすれば、+DIの計算では、前日よりも、どの程度今日上値を伸ばしたかに注目してインデックスをはじきますから、きょうの終値が前日に比べてより高ければ+DIは大きな値となるのです。−DIは全く逆の作業をしますから、基本的には+DIが−DIよりも上にあれば、上昇基調にあると言えるわけです。そして、トレンドが強ければ、これらのラインは逆の方向に動き、トレンドが弱いときには、収束するような動きになります。



◇具体的な利用方法
 具体的な運用方法ですが、まず+DIが−DIを下から上に突き抜けたときがロングポジション(買い)を建てるタイミングとみなします。ただ、クロスが起きる時というのは、ちょうど相場の基調そのものが強くなってきている時でもあります。ここで発生したクロスが株価の動きに先行しているかといえば、一概にそうとも言い切れません。特に、パラメーター(指数を調整する数値)となる日数を大きくすればするほど、トレンド分析なのかオシレーター分析なのかわからなくなってしまうという難点も指摘されています。一方、−DIが+DIを下から上にクロスしたときが、ショートポジション(売り)を建てるタイミングです。これはロング(買い)を建てるときと全く逆の考え方だと思ってください。

 また、こうした基本的な運用手法に加え、ADXを利用することがあります。±DIのクロスが起こった後、ADXが下落中の−DIを上抜いたときが買い、±DIのクロスが起こった後、ADXが下落中の+DIを上抜いたときが売り、とすることもあります。ADXはトレンドの強さを測るモノサシです。相場の方向性とは関係ありませんが、上でも下でもトレンドが発生しているときに上昇、トレンドが調整中ならば下落することが多いようです。

 さて、株式市場でこのテクニカル指標を利用するトレーダーは、9日や14日を使って、相場の目先的な方向性を探るという程度に利用している人が多いようですが、この指標そのものを先述したような売買のタイミングに利用しているという人はあまり多くないようです。その代わり、ADXによるトレンドの強弱を重視するトレーダーは多く、ADXがジリジリ上昇しているときにはトレンドに信頼をおいた売買を、またADXが下落しているようなときには、むしろトレンド系よりも逆バリ狙いの売買に利用されたりするようです。

◇DMIの計算方法
DI
RSI、DMI(ADX)などと同様にJ・W・ワイルダー氏により考案。相場の方向やトレンドの強さを見るための指標。+DIと-DIの2本の線を用い、+DIが-DIよりも上に位置しているときはプラス方向への動きが大きいことを示し(すなわち上昇トレンドのある状態)、逆に-DIが上に位置しているときはマイナス方向への動きが大きいことを表す。また、移動平均線と同様、+DIの線が-DIの線を上抜いた時が買いシグナル、+DIが-DIを下抜いた時が売りシグナルとする他、RSIなどと同様極端な数値を取った場合を売買シグナルとすることもある。

ADX
+DIと-DIの差の開きを表す。すなわち、ADXが上向きに変化した地点は、一定方向へのトレンドに勢いがついてきたことを示す。ADXが上向きに変化した地点をトレンドの発生した地点、それが持続している間はトレンドのある状態、下向きに変化した地点をトレンドの終局地点と判断。特に0%近辺まで下落しているときは、その後上下に大きく動き出す可能性がある。また、2本のDIと組み合わせ、DIのクロス後、ADXが-DIを上抜いたときを買いサイン、+DIを上抜いたときを売りサインと見ることもある。

+DM, -DM:
 「はらみ」の時は、+DM=0、-DM=0
 「はらみ」以外の時、
 (H当-H前)>(L前-L当)である時、+DM=(H当-H前), -DM=0
 (H当-H前)<(L前-L当)である時、+DM=0, -DM=(L前-L当)
 (H当-H前)=(L前-L当)である時、+DM=0, -DM=0
 H前:前日の高値、L前:前日の安値、H当:当日の高値、L当:当日の安値

TR:
 TR=(H当-L当),(H当-C前),(C前-L当)の中で一番大きいもの
 C前:前日の終値、H当:当日の高値、L当:当日の安値

+DI, -DI:
 +DI(n)=+DM(n)/TR(n)
 -DI(n)=-DM(n)/TR(n)
 +DM(n):過去n日間の+DMの合計
 -DM(n):過去n日間の-DMの合計
  TR(n):過去n日間のTRの合計

ADX:
 DX=|(+DI)-(-DI)|/|(+DI)+(-DI)|
   =|(+DM)-(-DM)|/|(+DM)+(-DM)|
 ADX=DX(m)
 DX(m):過去m日間のDX移動平均
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