テクニカル指標の活用と応用
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テクニカル指標の活用と応用
◎移動平均線

◇移動平均線の読み方
 移動平均線はトレンド分析をするテクニカル指標のなかでも最もポピュラーなものです。通常、株式市場で利用されているのは、短いもので9日線、14日線など、中ぐらいのもので25日線、それ以上だと75日線、200日線などです。
 もっと短いディトレーディング(日計り)の世界では、5分足や10分足の移動平均線を描くこともありますし、長い目で考えるならば、13週線、26週線、52週線といった週足を重ね合わせてトレンドを分析することもあります。
 短い移動平均線が長い移動平均線を下から上に抜いてきたときが「ゴールデン・クロス」。このとき相場のトレンドは底打ちから反転、上昇基調を強めていることが多いと言われます。一方、短い線が長い線を上から下に抜いてきたときが「デッド・クロス」。これは相場がいったん天井を形成して下げ基調を強めつつあるときに出現する形です。



◇基本的な利用方法
 さて、実際のトレードでどう利用するかですが、ある投資対象銘柄を観察していて週足などで「ゴールデン・クロス」や「デッド・クロス」が出現したときには、相場のトレンド転換をかなり高い確率で判断することができると思われます。相場の流れが上なのか下なのか、トレンドを決めてから実際の売買タイミングを計るのであれば、こうしたシグナルを見極めておくのは非常に重要なことになります。"上昇トレンドにおける調整なのか、下落トレンドにおける自律反発なのか"・・・。移動平均線を見極めることの重要性はこれにつきると言っても過言ではないでしょう。
 具体的にみてみましょう。かなり下押し基調にあった相場にも、ようやく売り一巡感が出て、底堅い流れをみせるようになったとき、次は買いのタイミングを探ることになります。少し相場水準が戻したからといって、下げ相場におけるリバウンドに過ぎない可能性も高く、この時点ではまだ慎重になります。そうしたとき、よりダマシを排除するために、ゴールデン・クロスを見極めるのです。実戦のトレーディングで注目度が高いとされているのは、5日や25日移動平均線ですが、75日と200日移動平均線、100日と200日移動平均線などのゴールデン・クロスなどが示現すれば、かなり中期的な相場転換が起こっている可能性も高いと読むことができます。



◇カイ離を利用して市場判断
 一方、移動平均線と日足とのカイ離に注目したテクニックも覚えておくべきです。例えば、日足が25日移動平均線から大きく上方に離れたとき、そのカイ離が何年来の率になっていたりすれば、それは過度に買われている可能性が高いわけです。高い確率でそのカイ離は修正されると考えられます。何らかの材料で買われた銘柄Aが、勢いづいて25日移動平均線に対して、20%以上の上方カイ離となっているようなときには、それがイレギュラーなことと考える方が無難です。数日以内にそれを修正する動きが発生する可能性が高いと読むことができるわけです。日足と移動平均線とのイレギュラーなカイ離が修正されるとみて、保有していた株もいったん利食い売りしておけばよいかもしれません。過熱感が強いときには、相場も一気に冷めることが多いので、悠長にしていると利食いのタイミングを逃すことにもなりかねません。移動平均線とのカイ離には十分注意しておくべきです。



◇エンベロープ
 このほか、移動平均線において"過熱・売られ過ぎ"を判断するテクニックに、エンベロープを利用するという手法があります。エンベロープは移動平均線を数パーセントという値幅で上下に垂直移動させたものです。株価が上昇途上にあるときの25日移動平均線は、株価の動きに当然遅行するので、例えば移動平均線を+6%上に描いたとしても、日足の方が上の位置にくることはよくありますし、それで過熱感が強いとは判断できかねます。実践的な売買においては、+12%などエンベロープの幅を広くとったりして試すこともよいでしょう。エンベロープを実践売買でどう利用するかは、個別銘柄のボラティリティー(価格変動率)やクセによって変わってくるので、一概にどれがよいとはいえません。自身で運用ルールを決めることが大切になってきます。しかしながら、一般的には、過熱の度合いを計るツールとして有効な判断材料になり得るので、例えば、「25日移動平均線を日足が上抜けたところで買って、売却のメドとして+6%のラインを利用する」、「下げ基調において、日足が−12%のラインを下回ってきたら一度はリバウンドを試すとみて買いに出てみる」といった利用方法は考えられると思われます。


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